先月末からトラックでアメリカ大陸横断の旅をしてきました。
10年前にもポンコツ車でカナダを横断したけど、再びこの大陸を横断する事になるなんて‥
今回はルームメイトのジェイコブのトラックがラスベガスの倉庫に停まっていて、忙しい本人に代わっておれがブルックリンまで運転する事になったのです。
交通費、ガス代、食費などの旅費はジェイコブがもってくれました。
もう一人、旅の仲間はひょうきん者の絵描きレイレイ。オートマしか経験がない彼にマニュアルのトラックの運転を伝授して、二人で運転していくはずだったが‥‥
そして旅先では、知り合いや農家に滞在する以外は野宿したので、お金を使わずゴキゲンな旅行ができました。
そしてもちろん、長年行ってみたかった地域にも寄り道しました。
Arizona / まるで地球は背中丸出し
6月11日にはブルックリンのフェスでライブをやる事になっていて、それまでにニューヨークに戻らなくてはならなかったので、今回寄り道はアリゾナとコロラドに的を絞りました。
まず直行したのはアリゾナのネイティブ・アメリカンの聖地。
かつて『神が住む場所』と信じられていたこの地域の岩の山々は、今ではアメリカ人たちに「コーヒーカップ・ロック」とか「スヌーピー・ロック」なんていう、ポップな名前を付けられていた。
何て呼ばれていようと、いるだけで泣きたくなるような場所。「自然先生、参りました!」聖地には聖地になる理由があるんだなと思った。
夜は地元の人たちとドラムサークルに参加して、タンバリンやジェンベを叩きました。
原っぱにて野宿三泊。夜は遠くでコヨーテらしき獣の遠吠え。
ホピ族の居留区の丘の上で昼めし。
ホピは争わない平和な部族だったという。
かつてナバホ族の集落があった峡谷。
風の音を聞きながら過ごした。
"まるで地球は背中丸出し" 『インディアン』ー遠藤ミチロウ
ってミチロウさんが歌うように、アリゾナでは裸の地球を感じた。
Colorado
アリゾナから、四つの州(アリゾナ州、ユタ州、ニューメキシコ州、コロラド州)の交差点、『フォーコーナーズ』を通過して、コロラドに入った。
たった一日で全く別の世界。
乾いた砂漠は緑と水に変わった。
清流が森の中を流れていて気持ちいい。
コロラドでは、WWOOF(ファームステイのコミュニティー)を利用して農家を訪ねる事になっていた。
国道から外れて15マイル(約20km)ほど山の方へ向かうと、おれたちを受け入れてくれる農家がある。
迎えてくれたのは、子供たち。
お兄さんのアティアと妹のウーマ。
大自然の中で育つ彼らを見ていると、コロラドなのに「北の国から」のテーマが聴こえてきそう。
何もない大草原にポツンとある農場。
そんな彼らの日常の中に、おれたちは飛び込んだ。
オーナーは若きお母さんジョディ。
彼女は数年前にここに移り住んで、ゆっくり開拓している。
そして、推定60代のおじさん、ナイジェル。
ナイジェルはキース・リチャーズとジャン・ポール・ベルモンドを足したような、優しくてゆるい人。
歌い出すと、ナイジェルはほんとにキースのようだった!
うまい下手を通り越して、存在自体が歌ってる。
セッションしながら、歌うナイジェルに見とれていた。
ナイジェルのギターは、すごく気持ちよく鳴るんだけど、ストーンズの楽器をケアしてる知り合いから手に入れたらしく、なんでもキースとロン・ウッドも手にしたことがあるとか。
三日間の滞在中、おれたちは家の周りに朝顔などの花を植えたり、料理を作ったりして仕事を手伝い、あとは気ままにジャムセッションなどして過ごた。
「もう行っちまうのかい」
コロラドの大自然に暮らす人たちのと生活が、あっという間に過ぎていった。
" We just start to get groove, you know " 「おれたちはグルーブし始めたばかりなのに」
出発するとき、ナイジェルたちは別れを惜しんでくれた。
「この地域で取れるエメラルドは上質なんだ。今度プレゼントとして日本に送るから、そいつを売ってお金を作ってまた戻っておいで。その時までに嫁さん探しとくから。そうすりゃビザを気にせずここにずっと住めるさ」
ナイジェルは、本当におれにここに住んで欲しそうだった。おれも時間さえあればもっといたかった。隣人たちも面白そうな人たちばかりだし。
とにかくこの素晴らしい土地で、戻れる場所と仲間ができた事が財産になった。
再び国道に出て、東へ向かった。
ミシシッピー / Missouri
コロラドからカンザス州を抜け、ミズーリ州セントルイスまで二日かけてたどり着いた。
セントルイスで何より嬉しかったのは、ミシシッピー川を見れたこと。
三年前のおれたちのバルカン半島の川をボートで下る旅のキッカケは、『ハックルベリー・フィンの冒険』という本。
作者のマーク・トウェインはミズーリ州出身だから、『ハックルベリー』のミシシッピーの旅はこの辺りから始まったはず。
三年前のおれたちの冒険の元になった本物の舞台を、車からチラ見しながらひとりで感慨に耽った。
おれたちを冒険へ導いてくれた川は、今はすっかり工業地帯になっていた。
ロッケンロール父さん / Ohio
「待ってたぜ〜モク!」
とケイティの父さん、ジェフ。
オハイオでは、友達ケイティの実家に泊まった。
バンドでギターを弾いているジェフとは、すでにNYでジャムセッションしてたので、すっかり気心知れていた。
写真右がジェフ、それからカウボーイ姉さん。左はジェフ・ベックとツアーを回る凄腕ギタリストのおじさん。
ジェフはステージのあるライブ・バーでセッションしようって言ってたので楽しみにしてたけど、結局バイク乗りたちの集会に行って、手羽先を食いまくった。どっちに転んでもすげーアメリカン・ナイトだった!
親の世代がみんなロック好きでやんちゃ。
コロラドの農家とはまた違う、アメリカっぽい家族&街だった。
ブルックリンへ
オハイオを出ると、ペンシルバニア、ニュージャージーを抜けていよいよ我が家ニューヨーク。
「最後の移動距離はたった400マイル(約650km)。大した事はないね」
旅中の距離感はこんな感じ。
ニューヨークが近づくと急に交通量が増え、マンハッタンに入ると渋滞で身動きが取れなくなった。
それまでのアメリカとは極端に違う。
ニューヨークは全てがコンパクトに凝縮されてるのがよく見えた。
レイレイは結局マニュアルのトラックの運転を覚えられなかったので、約5000km、全ておれが運転した。
疲れたけど、ブルックリンに戻ったときの感動はひと際大きかった。
「戻ってきたぜ〜!」
Live@Brooklyn
10日の夜にブルックリンに到着し、翌日にはウィリアムズ・バーグの『ノースサイド・フェスティバル』でライブをする事になっていた。
キッカケはオーガナイザーの勘違い。他のミュージシャンと間違えて、おれに「ライブしなか?」と誘ってきたのだ。
面白そうだったから「いいよ」って返事をしたら、そのまま今日に至ってしまった‥
場所は雰囲気のいいギャラリーの中庭。
声をかけた仲間は、こっちでバンドをやっている日本人ギタリストのカズ。ひと月前にNYへやってきたナオ。
カズがギターを弾いてるのを、偶然地下鉄の駅で見た。忙しい地下鉄の駅を、ゆるいスライドギターのサウンドで包み込んでいた。
そのカズが快く誘いに答えてくれ、一緒に音を紡いでくれるなんて、なんてゴージャス!
ナオは宮古島に住んだりアジアを旅したりしている出会ったばかりのグッド・バイブスの子。彼女の歌う沖縄民謡はニューヨークに琉球の風を吹かせた。
ライブは、ナオのチベットのシンギングボールの音をベースに、おれとカズのギターで展開していった。
ルールを壊したいこともあって、おれはギターをひざの上に置いて「ライトハンド奏法」も取り入れながらながら普段とは違う方法で演奏した。
リハ中に編み出したんだけど、かなりハマった。
久しぶりにバンドを組んだ気分の楽しい夜でした。
Crossing the states
Since the end of May, I had traveled across the States by driving truck, from Las Vegas to Brooklyn with friend RayRay.
I' ve done it before 10 years ago in Canada. I never imagined to do it again.
My room mate Jacob had the truck in Las Vegas and wanted someone who can drive it to Brooklyn. So I did.
He gave us money for travel. We slept in open except our friends place and farm. So we traveled quite cheap and lot of fun.
I was planing to teach how to drive stick shift to RayRay and to drive together, but...
And of course, we visited the places where I wanted visit since long time ago.
Arizona / Naked land
On 11th of June, I got opptunity to play music at the festival in Brooklyn. So got go back before that. So we focused on Arizona and Colorado to stop by.
First, we headed to some sacred place of native Americans.
Surrounded by beautiful and remarkable red rock mountains. Today Americans put name on it, "Coffee pot rock" "Snoopy rock" and so on... It shows differences of spirituality between Natives and Americans.
It doesn't matter, it was so beautiful and strong vibes. One moment, I was almost going to cry. I felt the earth more than ever. There are reasons to be a holy place.
Slept in open, Coyotes were howling during the night.
Colorado
Only one day, the landscape has changed totally. In Colorado, the desert turns green forest and fresh creeks.
We stayed at the farm. We found them through WWOOF.
Little kids welcomed us. Beautiful kids.
Suddenly we jumped into their life, a nice house in the big grassland in Colorado.
Owner is young mother Jodi.
Nigel, the guy who has been there for few weeks was easy going man.
Immediately we became friend. All of them has good vibes.
We helped some gardening and cooking. rest of times, we had Jam session.
3 days later, we were going to leave.
"We just start to get groove, you know"
Nigel wanted to me to stay more longer. Actually he wanted me to live there.
"I will find a lady for you. So you can stay here forever"
Sounds nice. We never know our future, we will see.
Anyway our travel continued to the east.
The river Mississippi / Missouri
It took 2 days from Colorado to St. Louis in Missouri through Kansas.
I was glad to see the river Mississippi.
Because of our boat trip in Bosnia and Serbia 3 years ago.
That trip was inspired by the book " Adventures of Huckleberry Finn"
The author Mark Twain came from Missouri. So Huckleberry supposed to travel from this area of Mississippi.
I blinked the river from driving seat with deep emotion.
Rockn' Roll Daddy / Ohio
" He~y Moku! Welcome! " Katie's daddy Jeff said.
In Ohaio, we stayed at my friend katie's house.
Her father Jeff plays guitar in the rock band. And we already had jam session together in NY. That's why they welcome us with happy vibes.
We were planing to make Jam Session again at the bar. But eventually it turned to hang out to some biker's gathering. Wao! Anyway that's very American night!
All the parents generation love Rock music. And they are very spunky!
That's America, big different from Japan..
I had very fun with Jeff and Katie.
We stay there for 2 nights. It was good for me, I was very tired by driving.
To Brooklyn.
After Ohio, We drove through Pennsylvania , New Jersey, Then NY our home town!
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When we got close to NY, the traffic has got increase. Then In Manhattan, totally stopped by the traffic jam.
So many cars and people and Buildings.. I could see clearly how NY is packed and another world..
Eventually RayRay couldn't manage to drive stick shift car. It was not so easy for beginners.
So I drove all the way by myself from the west to the east for couple of thousands miles.
When I came back to our apartment, I got special feeling.
" I' m home!"
travel always teaches many things.This time, I learn how to observe with patience.
This kind of hard travel, you must know that nobody is perfect and need to help each other with positive heart. Otherwise you got be fucked up.
Live@Brooklyn
Next day I had concert at the gallery in Brooklyn.
I called other musicians. Kaz, guitalist from Japan.
I saw he plays at the subway station and I fell in love with his music.
So I was very glad to play with him.
And Nao, a Japanese girl. She has traveled a lot and has good vibes.