7月12日〜 バルカン半島の旅 No11.
コテージの夜
Exit Festivalが終わると、おれたちはボスニアに引き返しました。
ボスニア北部の小さな町、ブルチコ ( 実際は「ル」はほとんど聞こえないので、「ブチコ」って聞こえるんだけど、ここでは「ブルチコ」で統一します)。
ここはベキムが生まれ育った町。
ベキムの両親はベキムが小さい頃に離婚してしまい、ベキムは母方の祖父母に育てられました。
ブルチコは、ベキムを育てたおじいさんたちが今でも住んでいることもあり、今回のドキュメンタリーには欠かせない場所。
そしてここはおれたちのボートがあるので、船旅もこの町から始まります!
おれたちはブルチコから車で20分ほど走ったところにある山の中のコテージに滞在しました。ベキムのおじいさんが昔建てたものです。
林道をしばらく走って、沢をブバ(ワーゲン)で渡って、全くの自然の中にそのコテージはありました。
到着した時、すでに日は暮れていたけどおれたちは庭に火をおこして夕食を作りました。
川の近くなので周りには蛍が舞い、空には満点の星。
— おれが生まれる前からここにはこの風景があったんだ
と思うと、やっと巡り会えたという気分にもなるぜ。とにかく最高に落ち着ける場所。
「この旅に参加して、ほんとに嬉しく思ってるよ」
夕食を食べながらおれはベキムとペーターに言った。
これまでの旅の中で、撮影に関して色々と困難にぶち当たってたし、二人にはがっかりさせられてきたけど、この旅に参加しなかったら絶対に訪れる事のなかったはずのボスニアの山の中、全てひっくるめて至福な気分になりました。
「"学ぶ" という姿勢があれば、全ての経験は意味は無駄じゃなくなる」
という師匠の言葉を胸に、これまでの困難を受け止めてきました。なんつって。
これからしばらくここに滞在して、「ベキムのルーツ探し」のドキュメンタリーの撮影を続行します。
ブルチコについて
今さっきニュースを見てたらブルチコが出てた。
地面の下から大量の人の骨が発見され、掘り出されていた。
紛争の時に虐殺された人たちのものだ。
ブルチコは最も戦火の激しかった町のひとつで、今でも町の周りには地雷注意の看板がたくさん立っている。もちろん穴だらけの建物もたくさん残っている。
ユーゴスラビアの時代は共産主義だったので誰が何の宗教かなんて誰も気にしてなかったのに、ユーゴが崩壊すると急に人々は宗教別に分かれて隣人が敵同士になったという。
後で登場するベキムのおじいさんたちは、ほんとに急に戦争が始まったのでキノミキママで逃げたそうだ。
でも彼らは戦争が終わるとまたブルチコに戻り、年老いた今でも離れるつもりはないそうだ。
お二人は80代で、ボスニアではこの年まで夫婦が健在なのはめずらしいそうだ。
のちにベルギーに難民移住したベキムの母親にも会う事ができたんだけど、足が不自由になってきた両親を見て
「見ていて辛いわ。そばにいてあげられないのが悲しい」
と言っていた。ベキムの母さんは年老いた両親をベルギーに呼びたいそうだけど、二人にはその気はない。
かといって母さんも今のボスニアの状況では生活していくのが大変なので(失業率60%と聞いた)、戻る事はできない。
ブルチコでは戦後、セルビア人とムスリムとクロアチア人は地域ごとに分かれて住んでいます。
Night at the cottage
After Exit Festival, we came back to Bosnia.
A north small town is called Brcko.
That's where Bekim was born.
Bekim was grown by his ground parents. They still live there.
So Brcko is " must place " for our documentary. And our boat is also there. So boat trip also start from Brcko!
We stayed one cottage where is located middle in the mountain 2,30 minutes by car from Brcko.
Bekim's ground father builded this cottage long time ago.
When we arrived there, it was already getting dark. But we made fire at the garden and cooked dinner.
The cottage is near the river, So many fireflies shine in the dark and full of stars above the sky.
" I'm really happy to join this travel "
I said to Bekim and Petter.
I've been in hard time and disappointed many things about the documentary in this travel.
But I would never be there if I didn't join this travel.
Everything was all right that night.
" If you try to learn something from your experiences, every experiences would have meaning "
I've tried to be with this idea during the travel.
We were gonna stay there for while and shoot film for the documentary.
About Brcko
Just right now, I watched Brcko on TV news.
Many human's borns were discovered. They were killed during the war.
Brcko is one of the town where biggest battle was happened in Bosnia.
There are many sign boards of mine warning around Brcko.
During Yugoslavia period, nobody didn't care which religion you are.
But after Yugo broke up, suddenly people started to separate by the religions.
Suddenly your neighbors have become enemy.
Bekim's ground parents were really run away with taking nothing.
Because the war happened really suddenly.
But after the war, they came back there again. And they don't want leave Brcko again anymore, even thogh they got already 80 years old.
After while, I met Bekim's mother who lives in Belgium.
" It's very hard to see them. Because I want to stay with them, but I can't "
They became hard to walk.
She wants invite them to Belgium. But they want to stay there.
And Bekim's mama can't come back to Bosnia. Because there, still it's hard to survive.
Muslim, Croatian, Serbian, now they have been separated by each area in Brcko.
お久しぶりです!!
すごい良い所みたい!自然じゃー!
ケンタロウさんもモクは何所にいるかね〜って言ってました!楽しくいくぞー!!
Posted by: ケンタ | Dec 15, 2006 at 13:27
元気そうでなによりです!
見守っとるで〜!黙!
Posted by: Shuji | Dec 17, 2006 at 09:48
いい写真だね。実は、俺が今住んでるところには、ボスニア人クロアチア人旧ユーゴ圏の移民が一杯住んでいてたまにバーで出会うと一緒にはしご酒したりするんだ。
彼等のルーツに触れられたような気がした。ちょっと違うけど、ハンガリーに行ったときのことを思い出した。
またね。
Posted by: Goro | Dec 18, 2006 at 23:16
けんた
原宿で頑張ってるか!?
今いるところで最高な時間を過ごすんだぜ。ケンさんによろしく!
河口くん!
メッセージありがとう。
しゅうちゃんも音楽活動順調な事を願ってるよ!
ごろーさん
ニューヨークのバーでバルカンの連中と飲むと楽しいでしょ!? いつか時間ある時に彼らの国まで足を伸ばしてみれば・・?
Posted by: moku | Dec 23, 2006 at 04:35